B丸日記(多趾症手術 〜天井をみつめて〜)

皆さまこんばんは。
B子です。

今日は日曜日。
いかがお過ごしでしょうか?

私は最近物欲が出てきて大変です苦笑…
今まで物欲といえば本くらいだったのですが、
今は色んなものが欲しくなっています…。
そういう時期なのかなんなのかわかりませんが、
自分の変化に自分で驚いています笑…

さて、前回の続きをどうぞ…



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「うん……僕の両親はきっと大丈夫…。後で電話してみるよ。」

夫は6本目の指から目が離せないまま、そう私に答えた。




出産が黎明であったため、病室に戻るとまだ朝の5時だった。
無事に赤ちゃんを産んだ興奮で、なかなか頭も身体も落ち着かない。ベッドに寝かされたまま、天井を見つめて色々と思いに耽った…。

(本当に産んだんだなぁ……。B丸、生まれたばかりだったのに、もう指を吸ってたなぁ……。エコーで見た時も、吸ってたもんなぁ…。指のこと、母さんには今日会ってから伝えよう…。父さんには、電話で伝えよう…。他の家族には、どうするか夫と相談しよう…。みんなどんな反応をするのかな…。)



考えを進めると、どうにも落ち着かなくなって、私は父に電話を掛けた。

「はい、もしもし?」
「あ、もしもし。私だけど…。朝早くにごめん。さっき無事に産んだよ。」
「……おぉ!そうか!はぁ……よかった、よかった…。いやいや、お疲れでした。ゆっくり休みなさい。無事に産めて本当に良かった!」
「あのさ……子供のことなんだけど……
足の指がさ………6本あった………」

いざ指のことを伝えようと思うと、緊張してスムーズに話せなかった。

「………ぇ………」

父の返事は、まるでガンの告知を受けたような、そんな口調だった。

「まぁ………そうかね………母さんは、もう知ってるんか?」
「ううん、今日病院で直接会った時に話そうと思ってる。」
「そうだね、その方がいいかもしれない。はぁ………しかし、人生何が起こるかわからないね。何か相談したいことがあれば、いつでも連絡しなさい。指のことも含めて。」
「……うん、ありがとう」

父との電話を終えると少し興奮が収まって、同時に眠気が襲ってきた…。








気がつくと、病室に朝食が運ばれてきた。もう食事制限しなくていいのだと思うと、幸せな気持ちでいっぱいになった。もう、いくら食べても誰にも責められない!

メニューは、カリカリに焼いたサンドイッチにゆで卵、りんごジュースと、ヨーグルトだった。

物凄い勢いで食べ終えると、まもなく夫と母が病室に現れた。
「おめでとう‼︎今朝生まれたんだね!お花、持ってきたわよ!」
母は嬉しそうな笑みを浮かべながら、病室に花束を飾った。

「赤ちゃん、今別室に預けてるから、呼んでくるね。」

私はそう言うと、B丸を迎えに部屋を出た。

B丸は、バスタオルと掛け布団に包まれて、透明なベビーベッドに寝かされていた。

病室に連れて行くと、母は宝物を見るかのように、目を細めて微笑んだ。
「おぉ〜…。小さくて可愛いねぇ…。寝てる…♡」
「生まれて来た時、すぐに指を咥えてたのよ笑」
「まぁ!笑 お腹が空いてたのかね?笑 甘えんぼさんかな?」

このまま微笑ましい会話を続けても良かったが、口下手な私は早く大事な話をしないといけないと思った…。

「さっき、助産師さんがB丸の足型を取ってくれたよ!母さんも見てみて!」
「あら!ホントだ。可愛い足ねぇ♡小さい♡」

足の指が何本あるかなんて、こういう時には人はよく見てないらしい。足跡がついた紙を見せても、母は自分では気がつかなかった。

「ねぇ、その足型、指が何本あるか数えてみて。」
「…ほ?…」

何のことだというような顔をこちらに向けて、そのあと紙の上の指の数を数え始めた…。

「1、2、3、4、5、6?………ほ?………」

まだ状況がうまく理解できていないらしい。6まで数えて、首を傾げた…。

「この子、指が6本あるの。助産師さんが、この足型から写真立てを作るから、最後の指の型を消すかどうか、決めてほしいって…。」

ようやく事態を飲み込んだらしい。母の顔色が、少し真剣になった。

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続きはまた後日書きます💦